2024.10.8
お葬式や法事など、弔事の際に贈られる「花」には、故人への敬意や追悼の意を込めた深い意味があり、「献花」と「供花」がその中心を担っています。この記事では、献花と供花の違いや、それぞれの花の種類、相場、そして用意する際のマナーについて詳しく解説します。
献花は、主にキリスト教の葬儀や追悼式で見られる、故人や神仏に対して直接花を捧げる行為を指します。参列者が一輪ずつ祭壇に花を手向ける形が一般的です。献花には白い花がよく使われ、特にカーネーションやユリが主流です。なお、献花を用意するのは基本的に喪主で、参列者は喪主が用意した花を順に捧げます。個人で花を持参する必要は通常ありません。
一方、供花は、個人や企業、団体が故人や遺族に対して贈る花で、葬儀会場や祭壇に飾られます。供花はアレンジメントされており、葬儀の場に華やかさと厳かさを添えます。供花は左右対称に配置されることも多く、主に菊やユリ、ランなどの花が用いられます。
献花では、宗教的な背景に合わせてシンプルで清らかな花が選ばれます。 ・白いカーネーション:キリスト教の葬儀でよく使用される、清潔感のある花。 ・白いユリ:純潔を象徴し、追悼の意を込めて用いられます。 ・菊:仏教式では白菊が主流で、永遠や不老不死の象徴とされます。
供花に選ばれる花は、故人への敬意を表しつつ、葬儀の場を厳粛に彩るものが好まれます。 ・菊:日本では弔事の定番で、白を基調とすることが多いです。 ・ユリ:香りと美しさがあり、仏教やキリスト教問わず使われます。 ・カサブランカ:大輪の花が華やかさを加え、高級感があります。 ・ラン:特に供花ではランが使われることが多く、気品と豪華さを備えた花です。
献花はシンプルな花一輪を用意するため、500円〜1,000円程度が一般的です。キリスト教式の葬儀では、参列者が一人ひとり献花を行うため、用意する花はシンプルであることが多いです。
供花の相場はアレンジメントの規模により異なり、5,000円〜30,000円程度です。個人で贈る場合は5,000円〜15,000円が一般的ですが、企業や団体からの場合は10,000円〜30,000円と、より大規模なものが手配されることが多いです。