「遺骨の自宅での置き方:正しい方法と注意点」

2024.10.15

  • マナー
  • 宗教
  • 法要
  • お墓

大切な故人の遺骨を自宅に保管することは、手元供養として広まりつつあります。しかし、遺骨を自宅に置く際には、適切な方法と法的な配慮を理解しておくことが重要です。この記事では、自宅での遺骨の正しい置き方や保管方法に加え、家族に負担をかけないための注意点についても詳しく解説します。

1. 遺骨を自宅に置くことの意味と現代の手元供養

近年、墓地や納骨堂に遺骨を納めず、故人とのつながりを日々感じられるようにと、自宅で遺骨を保管する「手元供養」が増えています。これは、遺骨を一部だけ保管する場合や、全ての遺骨を自宅に置く場合も含まれます。経済的な理由や墓地管理の負担軽減を理由に、手元供養を選ぶ人が多くなっている一方で、法的な面や将来的なことも考えておく必要があります。

2. 遺骨を置く場所の選び方

自宅に遺骨を安置する際の場所選びは慎重に行うべきです。以下のポイントを考慮して、尊敬と供養の気持ちを込めた場所を選びましょう。

静かで落ち着いた場所

自宅の中でも、日常の雑音が少ない静かで落ち着いた場所が理想です。風水的には北側や東側の方位が良いとされ、故人を安らかに偲ぶ場として適しています。

高さを意識した安置方法

遺骨を安置する際は、床に直接置かず、仏壇や専用の棚の上に置くのが一般的です。ある程度の高さを保つことで、故人への敬意を示すことができます。

清潔さを保つこと

遺骨を安置する場所は、常に清潔に保ち、故人を尊重する気持ちを込めて管理することが重要です。埃や汚れが溜まらないよう、定期的に掃除を行いましょう。

3. 自宅に遺骨を置く際の保管方法

遺骨をどのように保管するかは、遺族の希望やライフスタイルに応じて選べます。

骨壷に保管する

遺骨を骨壷に納め、仏壇や専用の棚に安置するのが伝統的な方法です。自宅に仏壇を設け、そこに遺骨を置くことで、日常の中で供養を行うことが容易になります。

手元供養用の小型アイテムを使う

遺骨の一部を小さなアクセサリーや供養台に納め、手元に置く「手元供養」も人気です。家のインテリアに合わせたデザインのアイテムも多く、供養をしやすくする選択肢の一つです。

4. 自宅に遺骨を埋めることは法律で禁止

遺骨の置き方に関して、自宅の庭敷地内遺骨を埋めることは法律で禁止されています。日本では、遺骨を埋葬する際には、墓地埋葬等に関する法律に基づき、許可を得た墓地や納骨堂に安置する必要があります。遺骨を自宅の庭や土地に埋めることは、法律違反となり罰則の対象になるため、絶対に避けるべき行為です。 また、長期間にわたり遺骨を自宅に保管した後に埋葬を考える場合は、適切な場所や施設での埋葬計画を立て、地方自治体などの指導を受けることをおすすめします。

5. 遺骨を自宅に置く際の注意点

自宅で遺骨を置く際には、以下の点にも注意しましょう。

5-1. 温度や湿度の管理

遺骨を保管する場所は、湿気や温度変化の少ない場所を選びましょう。特に湿度が高いと遺骨や骨壷に影響が出る可能性がありますので、湿度管理には十分に注意しましょう。

5-2. 子どもやペットの手の届かない場所に安置

遺骨が事故で倒れたり壊れたりすることを防ぐため、子どもやペットの手の届かない場所に安置しましょう。特に動物がいる家庭では、いたずらや事故を防ぐため、しっかりと固定された安置場所が必要です。

5-3. 自宅で保管する際の法的手続き

長期にわたり自宅で遺骨を保管する場合は、家族や親戚にも事前にその旨を共有しておくことが大切です。遺骨の保管に関する手続きを行っておくと、遺骨の処理や管理に関して後々トラブルが発生するのを防ぐことができます。

5-4. 遺骨を保管している人が亡くなった場合のリスク

遺骨を保管している方が亡くなった場合、その遺骨をどう扱うかという問題が残された家族に委ねられることになります。このような状況になると、残された家族に負担がかかることも考えられます。 遺骨を自宅で保管する選択をした場合、将来的に遺骨をどこに納めるか、具体的な計画を立てておくことが非常に重要です。例えば、墓地や納骨堂に遺骨を最終的に安置する予定を家族に伝えておいたり、必要であれば事前に契約を済ませておくことで、残された家族が困らないようにしておくことができます。

6. 自宅供養における風水の考え方

風水に基づいて遺骨の置き場所を決めることも有効です。風水では、故人を安らかに送り出すために「清浄な場所」に安置することが推奨されています。また、北や東といった方角は良いエネルギーが流れ込む方向とされ、遺骨を安置するのに適しています。逆に、家庭内で騒がしい場所や汚れやすい場所は避けたほうがよいでしょう。

まとめ:遺骨を自宅に置く際の正しい方法を理解する

遺骨を自宅に保管することは、故人との絆を日々感じる大切な方法です。しかし、将来的に自分が亡くなった後の遺骨の処理や管理についても、事前にしっかりと考えておく必要があります。遺族に負担をかけず、適切に供養できるよう、家族と話し合い、納骨や供養の計画を整えておくことが重要です。 最終的に、遺骨をどこに安置するかを決め、家族に明確に伝えておくことで、安心して供養を行い、故人を安らかに偲ぶことができるでしょう。

この記事を共有

  • Xでシェア

  • LINEでシェア

  • Facebookでシェア

一覧に戻る

他の人はこんな記事も見ています

タグ一覧

TOPへ