パスワードの適切な残し方？紙やデジタルのそれぞれのリスクと判断ポイント

スマホの解除パスワードの適切な残し方？紙・デジタルのそれぞれのリスクと判断ポイント

パスワードは、個人情報や重要なデータを保護するために欠かせないものです。 近年ではインターネットブラウザがパスワードを提案したり覚えておいてくれるなど、 利便性の向上が見られ、さらには生体認証や端末認証などより強固なセキュリティ対策が取られるようになってきました。 一方で、もし身近な人に万が一のことがあった場合、その人が持っていた重要情報に一切アクセス 出来ず困る人も増えているようです。 昔、FBIが事件解決のためにAppleへiPhoneのパスロック解除を要請したが断られたという話が あるくらい、他人がパスロックを解除するのにはハードルがあります。 スマホのパスワードを残しておくのが良いかは個々の判断ですが、もし残す場合どのような方法が 良いか、リスクとともに解説します。

まず、紙とデジタルいずれにせよ次のポイントに注意が必要です。 ・その時まで安全に保管ができるか ・最新の正しい情報を残すことができるか ・自分が死んだ時に、伝えたい相手に自分が残したパスワードに気づいてもらえるか

紙媒体による保存

メモ帳など持ち歩きや紛失のリスクがあるものに書くのはまずやめましょう。 また、油性のボールペンで書いたものは通常50年は持つと言われているようですが、 直射日光の当たる場所だと半年で薄くなる可能性があるようです。 極端な高熱や湿気に晒されたりすることのない場所に保管することも大切です。 例えば、鍵付きの引き出しや金庫など、他人がアクセスできない場所に保管することが 望ましいでしょう。 また、あなたがパスワードを頻繁に変更するかにもよりますが、最新の情報だけを保存しておくことが大切です。スマホのパスロックは複数回間違えることでデータを削除してしまったり、入力を制限する仕組みになっています。 更新のしやすさという点ではデジタル媒体に劣るかもしれません。 身近な人が発見できるように、最近ではエンディングノートに情報をまとめる人も増えています。 情報がまとまっているという点で見つけた側が確認しやすいことに加え、更新場所がまとまっているという点で管理のしやすさから筆者としてはこちらがオススメです。

デジタル媒体による保存

スマホ以外にパスワードを残す方法として、PCなど別の端末を使ったり記録媒体を用いる方法・ クラウドに保存する方法があります。 スマホのパスワードだけを何かに残していて、かつ、あなたが端末を失くしたり盗まれたりしなければ悪用されるリスクは低いと思われます。 パスワードが流出するタイミングと、あなたの手元から端末が離れてしまうタイミングがかぶることは通常考えにくいでしょう（別のウィルス感染・ハッキングがない前提にはなりますが）。 また、スマホからアクセスできるクラウドサービスであれば情報更新の手間という意味では 紙より簡単かもしれません。 一方で他の観点でそれぞれにハードルがあります。 端末内のファイルに保管する場合、そのものが故障したり、知らせたい相手がそれに気づかない 可能性があります。 PCから他者が特定のファイルを探し当てるのは難しいでしょう。 また、保管端末にそれ以外の情報やパスワードを記載してしまうと、それらも含めハッキングや ウイルス感染のリスクを気にする必要が出てきます。 クラウドサービスを利用する場合、サーバーがダウンする可能性も低いとは言え考えられます。 また、予め伝えておかない限り同様に気づいてもらえない可能性が高いでしょう。 近年、サブスク型の情報管理サービスなども登場していますが、家族にも教えたくない情報を そのサービスに載せるという点でハードルは高いように感じます。 また、運営元が信用できるという前提になると思いますので、もし使う際は慎重に調べることを お勧めします。

まとめ

極論、デジタル媒体での保管には情報流出の懸念がある一方、紙媒体でも火事や窃盗被害のリスクは 0ではありませんので、セキュリティ的に100％安全な保管方法はないと考えます。 また、近年のサービスの多様化に対して、パスワードの管理方法に決まった 正解というのはないようです。 したがって、「自分にもし万が一のことがあった場合に大切な人を困らせない」という目的のために 最適な方法を考えて実行することが大切です。 筆者としてはエンディングノートなどの紙媒体による保存がオススメですが、 ぜひ身近な人と話し合ってみて、情報をどのように残すべきか是非考えてみてください。