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法事と法要の違い:身近な人の法要準備とお布施の相場

2024.6.14

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法事と法要の違い:身近な人の法要準備とお布施の相場

葬儀に参列したことがある人は多いと思いますが、初七日四十九日など自分で法事法要の準備を したことがあるという人は多くないと思います。 法要を行う場合どのような準備が必要なのか、法事と法要の違いや、 お布施の金額相場について紹介します。

法事と法要の違い

法要は宗教的な儀式だけを意味し、法事はその後の会食までを含んだ行事を指します。 よって「法要」は「法事の一部」と捉えることができます。

法要とは

法要とは、故人の冥福を祈って供養をする仏教の儀式です。 宗教や宗派により細かい考えは違いますが、故人を偲ぶための行事として開かれるのが一般的です。

法要の種類

大きく分けて「忌日法要」「年忌法要」の2種類があり、どちらも故人が亡くなった日を起算に 定期的に行われます。

忌日法要

初七日(しょなのか)

仏教では、亡くなってから49日目に仏様がいる極楽浄土へ向かうとされています。それまでの間は この世とあの世の間を彷徨っているため、7日ごとの閻魔様の裁きに合わせて法要を行い、無事に 成仏できるように祈るのが慣わしとされていました。その最初の法要が「初七日」です。 初七日法要では、故人の命日も含めて7日目に法要を行います。近年では葬儀の後に再び集まることが 難しいという家族が、葬儀当日の火葬の後に初七日の法要を行うというケースも増えています。 そもそも7日目が平日に当たってしまい集まりにくいということはありますので、その場合は前の土日にずらしても問題はありません。 ※後ろ倒しにするのは失礼に当たるため、必ず前倒しの日程で設定しましょう。

四十九日(しじゅうくにち)

初七日と同様に命日を1日目として49日目に行う法要です。 七七日(しちしちにち・なななぬか)とも呼ばれます。

年忌法要

忌日法要と同じく、命日に合わせて行われる法要です。下記以外には「五十回忌」や「百回忌」が 開かれることもありますが、三十三回忌で弔い上げとするのが一般的です。

一周忌

一周忌とは、故人が亡くなってから満1年で行われる法要です。僧侶に読経をしてもらいその後に会食をします。一周忌の法要は、家族や親族、親しかった友人も参加します。一周忌までが喪に服す期間で、一周忌を迎えると喪が明けるとされています。一周忌以降の法要は仏様への感謝の気持ちを伝え、 故人をより良い世界へと導いてもらうために行われます。

三回忌

三回忌は、故人が亡くなってから満2年後の命日に行われる法要です。一周忌と同様に僧侶による 読経の後に会食を行います。また、家族や親戚、親しかった友人を呼んで行います。

七回忌

七回忌は、故人が亡くなってから満6年後の命日に行われる法要です。七回忌以降は遺族や親族のみで 行い、一周忌や三回忌と比較すると小規模で行われることが多くなっています。

同様に以下の法年忌要があります。 ・十三回忌 ・十七回忌 ・二十三回忌 ・二十七回忌

三十三回忌

三十三回忌は、故人が亡くなってから満32年目に行われます。多くの場合、三十三回忌をもって 最終の年忌にします。最後の年忌のことを「弔い上げ(とむらいあげ)」や「門切り(といきり)」と呼びます。三十三回忌に寄進や永代供養することが多くなっています。

法要の準備

法要の準備には、以下の点を考慮することが重要です。 諸々準備を考えると、2ヶ月前には動き出した方がよいでしょう。 日程の決定:法要を行う日程は、故人の命日年忌に合わせるのが一般的です。事前に親族と相談し、参列可能な日を選びます。 会場の手配自宅で行う場合と寺院で行う場合があります。人数や形式に応じて適切な会場を 選びましょう。 僧侶への依頼:読経を依頼する僧侶を選び、日程を調整します。地元の寺院との繋がりがある場合は、そちらに依頼するのが良いでしょう。 案内状の発送:参列者への案内状は、法要の1か月前には発送するのが望ましいです。

法要後の会食(精進落とし)の手配

法要の後は膳かお弁当を用意し、会食を行うことが一般的です。法要が終わった後の段取りも 決めておくと当日の負担を減らすことができるでしょう。 初七日法要は葬儀の打ち合わせをする際に、そのまま行ってしまうかを菩提寺または葬儀社に 相談してしまうのが早いでしょう。

お布施の相場

お布施は、僧侶に対する感謝の気持ちとして支払う費用です。相場は地域や寺院、 また行事の規模によって異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。 初七日30,000円〜50,000円 四十九日20,000円〜50,000円 年忌法要30,000円〜100,000円 この金額には、読経料や食事の提供が含まれることが多いです。地域や寺院の慣習に合わせ、適切な 金額を用意しましょう。 葬儀と同日に初七日法要を行う場合には、葬儀のお布施に初七日のお布施が含まれていると 考えられますので、特に初七日用のお布施を用意する必要はありません。 初七日法要を自宅で行う場合には、寺院への交通費として「お車代」、食事の席につかない場合には「お膳料」をお渡しします。 お寺で行う場合にはお車代については不要ですが、食事の席に着くかどうかは住職に直接訪ねて 確認しておいたほうがいいでしょう。お車代5,000円~10,000円お膳料3,000円~5,000円が 平均的な相場と言われています。

四十九日法要までのやることリスト

1.葬儀後すぐ〜1週間 2.葬儀1週間後〜 3.四十九日当日 4.四十九日明け

1.葬儀後すぐ〜1週間

後飾り祭壇での供養 葬儀が終わってから四十九日までは、自宅に後飾り祭壇という祭壇を設け、白木位牌(しらきいはい)骨壷を祀って供養を行います。 弔問客が訪れた場合はこの祭壇にお参りいただくのが通例です。 ・葬儀記録の整理 香典返しや法要の案内にも使えますので、参列者名簿香典帳を確認しておきましょう。 金額を把握しておくと、香典返しの準備も早く進みます。 また、1週間以内にお寺や病院、勤め先など関連してお世話になった方々への挨拶を済ませましょう。 故人の私物の整理も必要な場合があります。

2.葬儀1週間後〜

葬儀に関係する処理が済んだら、仏壇お墓四十九日法要に必要な手配を始めましょう。 四十九日に関係する手配を終わらせるとともに、相続遺品整理も並行する必要があります。 生前の状況にもよりますが、相続対応に追われる可能性がありますので、遺言エンディングノートの存在など把握ができていることが望ましいです。

3.四十九日当日

すでにお墓がある場合四十九日法要と一緒に納骨法要を行い、ご遺骨をお墓に納めます。

4.四十九日明け

お悔やみごとがひと段落したら、葬儀でいただいた香典のお返しや形見分けを行います。 香典返しは、いただいた香典の半額ほどの品をお返しする「半返し」が一般的とされているようです。 近年は後日負担を減らすため「当日返し」という形で参列者に品物を渡す人も増えているようですので、葬儀社に相談してみるのも一つでしょう。

まとめ

法事と法要は、故人を偲び、遺族が故人の冥福を祈る重要な行事です。 準備には多くの点を考慮する必要がありますが、事前の計画と準備がスムーズな進行に繋がります。 身近な人を失ったショックだけでなく、葬儀の後には相続や遺品整理などの負担も発生します。素直に葬儀社や菩提寺の方へ相談してみるのも重要ですが、万が一法要を自分で準備するとなった場合など、本記事が参考になれば幸いです。

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