logo

新盆(初盆)とは?いつ何を準備する?基本を解説

2024.6.14

  • マナー
  • 宗教
  • 法要

新盆とは、故人が亡くなってから初めて迎えるお盆のことを指します。新盆に向けて いつ何を準備すれば良いのか、具体的にご紹介します。

新盆(初盆)について

新盆(初盆)は、正確には四十九日の忌明け後に迎える初めてのお盆を指します。そのため、 四十九日前にお盆が訪れる場合は、新盆は翌年に行うのが一般的です。地域によって「しんぼん」 「あらぼん」「にいぼん」と呼び方が異なる場合もあり、混同しないように「初盆(はつぼん)」と いう名称が使われることもあります。 新盆は特に故人の霊が初めて戻ってくる重要な機会です。この時期には、家族や親しい人たちが 集まり、故人を丁寧に供養し、その冥福を祈るための準備が求められます。

2024年(令和6年)のお盆はいつ?

2024年(令和6年)のお盆は、8月13日から16日の4日間です。2025年(令和7年)も同様に、 8月13日から16日となっています。

新盆にやること

1. お墓や仏壇の掃除

新盆を迎える前には、故人のお墓や仏壇を徹底的に掃除しましょう。お墓の掃除は、草取りや石の 洗浄、花の交換などを行い、仏壇はほこりを払い、仏具を綺麗に整えます。これにより、故人を気持ちよく迎える準備が整います。 お墓の掃除では、墓石の汚れを丁寧に洗い流し、古い花や供物を片付けます。仏壇の掃除では、仏具の一つ一つを丁寧に拭き、仏像や位牌を綺麗に保ちます。掃除は単なる物理的な清掃だけでなく、故人を迎えるための心の準備でもあります。

2. 盆提灯の準備

新盆では、新盆提灯を準備します。これらの提灯は故人の霊が迷わず家に戻って来られるようにとの 意味を持ち、家の入口や仏壇の周りに飾ります。提灯は親族や友人から贈られることも多く、贈られた提灯を飾ることで、故人への思いがより一層深まります。 盆提灯には様々なデザインや種類がありますが、一般的には白い提灯を使います。白提灯は清浄で無垢な状態を象徴し、初めて帰ってくる故人の霊を歓迎するためのものです。提灯は日中はしまっておき、夜に灯すことで、故人の霊が迷わず戻ってくるようにします。

3. 迎え火と送り火の焚き方

お盆期間中の始まりと終わりには、迎え火送り火を焚きます。迎え火はお盆の初日に故人の霊を家に迎え入れるために焚き、送り火は最終日に霊をあの世に送り出すために焚きます。これらの火は、故人が道に迷わず家に戻り、再びあの世に旅立つための目印となります。 迎え火と送り火は、通常、玄関先や家の前で焚かれます。迎え火には松明や藁を使い、送り火には藁や麻を燃やします。火を灯す際には、家族全員で手を合わせ、故人の霊を静かに迎え、送り出す気持ちを込めます。

4. 僧侶による読経の依頼

新盆には、故人を供養するために僧侶に読経を依頼します。読経は、故人の冥福を祈るための重要な 行為であり、多くの場合、初盆のために特別な経典が読まれます。寺院や信仰している宗派に従って、早めに予約を取ることが大切です。 僧侶の読経は故人の魂を安らかにするためのものであり、家族や親戚が共に集まり、故人を偲ぶ大切な時間となります。読経の際には、仏壇の前に座り、手を合わせて静かに耳を傾けましょう。

5. お供え物の準備

新盆には、故人が生前に好んでいた食べ物や果物、お菓子などをお供えします。特に初盆の場合は、 通常よりも豪華なお供え物を用意することが多いです。これらのお供え物は仏壇やお墓に供え、故人の霊が喜ぶように心を込めて準備します。 お供え物には五供(ごく)と呼ばれる基本的なアイテムがあります。これらは「香」「花」「灯燭」「浄水」「飲食」の五つです。香は線香、花は仏花、灯燭はろうそく、浄水は清水、飲食は仏飯や 果物、菓子などです。 特に注意すべきは、肉や魚などの生臭ものやにおいの強い食べ物は避けることです。 ・: 線香のことです。線香の火は息で吹き消さず、手であおいで消します。口から直接息を吹きかけるのは不浄とされるためです。 ・花: 常緑の樒や生花を用います。トゲのある花、毒性のある花、香りの強い花、ツルに咲く花は供花には 不向きです。 ・灯燭: ろうそくに火を灯します。火を消すときは線香同様、口で吹き消さずに手で仰いで消します。 ・浄水: お墓や仏壇に水やお茶を供えます。この行為には自分たちの心を浄化する意味も含まれます。 ・飲食: 仏前にご飯を供えます。生ぐさもの(肉類、魚介類)やにおいのきついものは避けるべきです。日持ちがしやすく、法要が終わった後に分けやすい羊羹やゼリー、故人が好きだったお酒などが好まれます。

6. 親戚や友人を招いて供養を行う

新盆には、親戚や友人を招いて供養の法要を行います。共に故人を偲び、故人の思い出を語り合うことで、故人への感謝の気持ちを再確認し、遺族同士の絆を深めます。この集まりは、遺族にとっても癒しの時間となり、悲しみを共有することで心の負担が軽減されます。 供養の法要では、僧侶による読経の後、家族や親戚で故人の思い出を語り合い、故人の冥福を 祈ります。また、供養の後には食事会を開くことが一般的です。食事会では、故人の好きだった料理を用意し、故人を偲びながら共に食事をすることで、心温まる時間を過ごします。

他に準備するもの

精霊棚(しょうりょうだな):地方や地域によっては盆棚とも呼ばれ、お花や位牌を置きます。 ・盆提灯:白提灯を用意します。白提灯は清浄で無垢な霊を迎えるためのもので、一般的には2つ対で 飾りますが、1つでも構いません。地域によって異なる風習があるため、事前に確認しましょう。 ・精霊馬(しょうりょううま):ナスやきゅうりに爪楊枝を刺して動物に見立てた供物です。故人が 現世に早く帰るための「きゅうりの馬」、帰りはゆっくりと多くの供物を持って帰るための 「なすの牛」を表します。 ・会食の手配:僧侶を招いて供養する場合でも、家族で集まる場合でも、会食を行うことが多いです。お墓参りの後などの流れを考えてお弁当や会場の手配をしておきましょう。

まとめ

新盆は通常のお盆と比べて特に丁寧に供養をすることが求められます。新盆を迎える時期を確認し、 確実に準備を進めることで、故人を心から供養することができます。 家族や参列者と故人の思い出を語り合い、初めて迎える新盆を穏やかに過ごしましょう。

この記事を共有

  • Xでシェア

  • LINEでシェア

  • Facebookでシェア

一覧に戻る

タグ一覧

  • 葬儀
  • マナー
  • 相続
  • 終活
  • 費用
  • 宗教
  • 家族
  • 服装
  • ライフプラン
  • ペット
  • 未成年
  • 法要

TOPへ