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テレビでよく見る享年って何?行年との違いや数え方を解説

2024.6.28

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テレビドラマやニュースで耳にする「享年」。具体的に「享年」が何を意味するのか、そして「行年」との違いについて理解している方は少ないかもしれません。 今回は、この「享年」と「行年」の違いや、数え方について詳しく解説します。さらに、没年など死んだ人の年に関わる数え方についても紹介します。

享年とは?

享年(きょうねん)は、その人が亡くなった時の年齢を表します。しかし、通常の年齢の数え方とは異なり、「数え年」を用いて計算します。数え年とは、生まれた年を1歳とし、その後毎年正月を迎えるごとに1歳ずつ加算する方法です。このため、生まれた年の年末にはすでに2歳となる計算になります。 例えば、2020年12月に生まれた赤ちゃんは、2021年の正月を迎えた時点で2歳と数えられます。さらに、2022年の正月には3歳となります。享年はこの数え年を用いて表されるため、実際の満年齢とは異なることが多いです。 日本では古くから数え年が用いられてきました。この伝統は、年齢をより簡便に数えるための方法として生まれました。特に、子供の成長を祝う七五三や、厄年の計算においては今でも数え年が使われることが多いです。享年はこの数え年を基にしているため、亡くなった年齢を伝える際に用いられることが一般的です。

行年とは?

一方、「行年(ぎょうねん)」は、亡くなった時の満年齢を指します。こちらは現在一般的に使われる年齢の数え方で、生まれた時を0歳とし、誕生日を迎えるごとに1歳ずつ加算していく方法です。 例えば、2020年12月に生まれた赤ちゃんは、2021年の12月で1歳となります。この場合、2022年の12月で2歳ということになります。行年はこのように実際の年齢を示しますので、日常生活で使う年齢の数え方と同じです。 現代においては、ほとんどの場面で行年が使われます。行政手続きや医療記録、学校の記録など、公式な記録や書類では満年齢が基準となります。これは、より正確で普遍的な年齢の把握を可能にするためです。

享年と行年の違い

享年と行年の違いを理解するためには、具体的な例を挙げるとわかりやすいでしょう。例えば、ある人物が2020年5月に生まれ、2024年3月に亡くなったとします。 享年:生まれた年を1歳として計算しますので、2020年で1歳、2021年で2歳、2022年で3歳、2023年で4歳、2024年で5歳となります。したがって、享年は5歳です。 行年:生まれた時を0歳とし、誕生日を迎えるごとに1歳加算しますので、2021年5月で1歳、2022年5月で2歳、2023年5月で3歳となります。亡くなった2024年3月の時点ではまだ誕生日を迎えていないため、行年は3歳です。 このように、享年と行年は数え方の違いにより、結果としての年齢に差が生じることがあります。この違いは、特に七五三などの文化や宗教的な儀式において重要となることがあります。例えば、仏教の法事や神道の儀式では、享年が用いられることが多いため、理解しておくと良いでしょう。

没年とは?

没年(ぼつねん)は、その人が亡くなった年を指します。例えば、2024年に亡くなった場合、その人の没年は2024年です。没年は特定の年を指すため、享年や行年のように計算の違いによる差異はありません。 没年は歴史的な文脈や個人の記録を整理する上で重要です。例えば、有名な歴史的人物の生涯を研究する際には、その人物の没年が重要な情報となります。没年を知ることで、その人物がどの時代に生きたのか、その時代の出来事や社会状況とどのように関わっていたのかを理解する助けとなります。

命日とは?

命日(めいにち)は、その人が亡くなった日を指します。例えば、2024年3月15日に亡くなった場合、その人の命日は3月15日です。命日は毎年その日を偲ぶために用いられることが多く、仏教などの宗教的な儀式で特に重要視されます。 命日は、故人を偲ぶための重要な日であり、多くの場合、家族や親しい人たちが集まって法要を行います。日本では、初七日、一周忌、三回忌などの法事があり、これらはすべて命日に基づいて行われます。命日を大切にすることで、故人の思い出を継承し、家族の絆を深めることができます。 また、命日には「月命日(つきめいにち)」という概念もあります。これは、故人が亡くなった月日と同じ日を毎月の命日として偲ぶものです。例えば、3月15日が命日であれば、毎月15日が月命日となります。月命日には、小規模な供養を行ったり、お墓参りをしたりすることが一般的です。これにより、定期的に故人を偲び、日常の中で故人を忘れないようにする習慣が培われます。 さらに、年命日(ねんめいにち)という概念もあります。年命日は、故人が亡くなった日を毎年偲ぶ日で、一般的に「忌日(きにち)」とも呼ばれます。最も重要なのは一周忌で、これは故人が亡くなってからちょうど1年後の年命日を指します。その後は三回忌、七回忌、十三回忌など、年忌法要として一定の年ごとに供養を行います。 年命日は、家族や親族が集まり、故人の冥福を祈るための重要な日です。特に初めの数年間は頻繁に法要が行われ、年数が経つにつれて回数は減りますが、亡くなった年に応じた特定の年に集まって供養を行うことが続けられます。

結び

享年、行年、没年、命日、月命日、年命日といった言葉は、すべて亡くなった人に関する情報を表すために使われますが、その意味や使い方は異なります。違いを理解することで、テレビやニュースでの表現をより正確に理解できるようになれば幸いです。

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