デジタル終活ツール『akareco』へ伺いました |デジタル相続のトラブル防止に

2024.10.11

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はじめに:デジタル化がもたらす相続の新たな課題

現代社会では、私たちの生活は急速にデジタル化され、資産管理や日常的なコミュニケーションまで、すべてがオンラインで行われるようになりました。しかし、デジタル時代が進む中で、新たな相続問題も発生しています。特に、個人のデジタル資産やオンラインアカウントの扱いは、従来の法律では十分に対応できないことが多く、家族間でのトラブルや遺産分配の混乱を引き起こす原因となります。本記事では、デジタル時代の相続における具体的な問題点を明らかにし、トラブルを未然に防ぐための対策について解説します。

デジタル資産とは?

まず、デジタル時代における「デジタル資産」とは何かを理解することが重要です。デジタル資産には以下のようなものが含まれます。

インターネットバンキングや投資口座: 銀行口座や証券会社のオンライン口座は、紙の記録がないため、相続人がアクセスできないケースが多いです。 ・仮想通貨: ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産は、正確なアクセス方法を知らないと、相続の対象にすることが難しくなります。 ・SNSやメールアカウント: フェイスブックやインスタグラムなどのSNSアカウントは、故人が亡くなった後の管理が問題になることがあります。アカウントが閉鎖されないと、故人になりすました詐欺行為やプライバシーの侵害が起こるリスクもあります。 ・クラウドストレージやデジタルライブラリ: GoogleドライブやiCloudなどに保存されたデータ、そしてAmazon Kindleのような電子書籍ライブラリも、相続の対象に含まれることがあります。

これらのデジタル資産は、従来の物理的な資産とは異なり、相続の際に特別な配慮が必要です。

デジタル遺産相続のトラブルの原因

デジタル資産の管理において、相続トラブルが発生する主な原因には、次のようなものがあります。

1. パスワード管理の不備

多くの人が複数のオンラインアカウントを持っているため、それぞれのパスワードを相続人に伝えないと、相続手続きが滞る可能性があります。さらに、パスワード管理アプリや2段階認証などのセキュリティ強化策が問題を複雑化することも。

2. デジタル資産の存在を知らない

相続人が故人のデジタル資産の存在に気づかないことがしばしばあります。特に、仮想通貨やオンラインストレージのような資産は、物理的な書類が残されていないため、相続財産から漏れるリスクが高まります。

3. 法律の未整備

デジタル資産に関する法律や規定は、まだ十分に整備されていません。そのため、例えばSNSのアカウントやメールアカウントに対する法的な取り扱いが不明確であり、相続人とサービス提供者との間でトラブルが発生するケースも増えています。

4. 遺言にデジタル資産が含まれていない

従来の遺言書は、主に現金や不動産などの物理的資産を中心に書かれることが多く、デジタル資産は無視されがちです。しかし、デジタル資産の価値が高まる中で、これらを遺言書に明記しないと、家族間での争いの火種となりえます。

デジタル資産の相続トラブルを防ぐための対策

デジタル時代の相続トラブルを防ぐためには、デジタル資産の管理を計画的に行うことが重要です。その中で「akareco」という専用のデジタル資産継承サービスを展開されているジギョナリーカンパニー株式会社(東京都渋谷区)にお話を伺いました。

「akareco」のサービス内容

「akareco」は、ユーザーが自分のデジタル資産やオンラインアカウントの情報を安全に保管し、万が一の際に指定された継承者にこれらを引き継ぐことができるサービスです。このサービスの特徴は、ユーザーが選択した情報が暗号化され、デジタル資産が外部に漏れる心配がないこと。さらに、死亡証明書の提出後にのみ、継承者がアクセスできるという厳格なプロセスが採用されています。

具体的には、以下のような情報を預けることができます。 ・インターネットバンキングのアカウント情報 ・仮想通貨ウォレット ・SNSやメールアカウント ・クラウドストレージサービスのログイン情報

セキュリティと信頼性

デジタル遺産を預ける際、最も気になるのは情報漏洩のリスクです。しかし、「akareco」は高度な暗号化技術を使用しており、ユーザーの情報は安全に保管されます。また、サービスの利用には無料体験期間が用意されており、その後は月額制のプランが提供されています。これにより、誰でも気軽に試すことができ、必要に応じて継続利用を検討できる仕組みです。

ご利用の流れ

1.アカウント登録

・アカウント作成後、90日間無料で利用可能です。

2.継承者の設定

・継承者を設定し、そのメールアドレスに継承時の「通知メール」が送られます。

3.資産情報の登録

・銀行口座、仮想通貨、SNS、サブスクリプションアカウントなどの資産情報を登録し、継承の有無を選択します。

4.契約者の死亡と死亡診断書の提出

・契約者が亡くなった場合、継承者は通知メール内のURLから死亡診断書をアップロードします。事務局が確認後、継承者にログイン情報が提供されます。

5.情報の取得と対応

継承者は必要な情報を取得し、SNSでのお知らせやサブスクの解約などを行います。継承者は永年無料でサービスを利用でき、お見舞金として5千円が支給されます。

料金プラン

「akareco」の料金は月額450円(税込495円)になります。 しかし、39歳以下は無料で利用することができ、40歳以上の方も90日間クレジットカード登録不要でお試し利用することができます。

「akareco」の特徴

必要な情報だけを選んで継承

・相続に必須の情報以外は、どの情報を渡すか選択可能。 ・プライベートに配慮し、必要な情報だけを相続に活用できます。

安心のアカウント削除代行サービス

・万が一、意思表示ができなくなった場合(死亡や認知症など)には、事前設定に基づき当サービスが責任を持ってアカウントを削除。 ・継承者にも知られることなく、安全に処理。

強固なセキュリティ対策

・2段階認証とデータ暗号化で安全管理。 ・お客様のデータは独自の秘密鍵で暗号化され、運営会社が無断で使用することは一切なし。

継承者は無料で利用可能

・継承者は永年無料でデータを閲覧可能。 ・継承者にはお見舞金として5千円が入金されます。

Web墓場での「生きた証」

Web墓場であなたの軌跡を残す

・「Web墓場」では、SNSやGoogleドライブのリンクなどを公開供養として残すことが可能。 ・公開は希望者のみで、プライバシーも守られます。

実際に活用する場面

例えば、高齢者が自身のデジタル資産を家族に正しく引き継ぐために「akareco」を活用するケースがあります。従来の遺言書に加えて、オンラインの資産情報を整理しておくことで、残された家族がトラブルに巻き込まれるリスクを大幅に減らすことができます。また、急な病気や事故に備えて、若い世代もデジタル資産の管理に利用できるため、幅広い年齢層に対応したサービスと言えるでしょう。 詳しくはこちらのHPをご覧ください

akareco

まとめ:デジタル時代の相続トラブルを未然に防ぐために

デジタル化が進む中で、私たちの資産もオンライン上に広がりを見せています。これに伴い、デジタル資産の相続は新たな課題として浮上していますが、適切な管理と対策を講じることで、相続トラブルを未然に防ぐことができます。デジタル遺産リストの作成やパスワード管理ツールの活用、遺言書への記載、そして専門家への相談が、相続をスムーズに進めるためのカギとなります。 最後に、デジタル資産を持つ方は、今すぐにでもこれらの対策を始めることをお勧めします。未来の相続トラブルを回避し、大切な家族との信頼関係を守るためにも、ぜひ早めの行動を心がけてください。

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