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終活とは何か:傾向やエンディングノートの書き方

2024.6.17

  • 終活
  • ライフプラン

昨今話題の「終活」という言葉。その意味と考えるべきポイントについて解説していきます。

終活とは何か、傾向と解説

まず「終活とは」と検索すると「人生の終わりに向けて準備をすること」「自分や家族のために必要な手続きや準備を整えること」などが出てきます。高齢になった人が「いかにして尊厳を持って人生を 締めくくるか」、「残された人に迷惑をかけないための準備」という意味合いがこれまでは大きかったようです。 ところが近年では、超高齢社会や長寿化などの変化を踏まえ定義が変わりつつあるようです。 一般社団法人終活カウンセラー協会によれば、次のように定義されています。 「人生の終焉を考えることを通じて、自分を見つめ、今をより良く自分らしく生きる活動(同協会HPより引用)」 「残りの人生をどう生きるか」に主眼を置くことで遺族の手助けとなるだけでなく、 少しでも実りある人生を送るための準備になるかもしれません。終活をきっかけにして 家族や知人との対話を増やしていくこともあるでしょう。 処分する財産や関わる人が多い場合には税理士や相続診断士への相談もおすすめですが、 まずは「エンディングノート」という物に沿って解説をしていきます。 要は「終活をこれから始める人」に向けて考えるべき項目を案内してくれるノートです。 まずはこちらを読んでみて、プロへ相談するなど考えてみるのはいかがでしょうか。

エンディングノートに書く項目

コピペしたりノートに書き写して使ってみてください。市販のエンディングノートでも大丈夫です。 PCやスマホに残して随時更新する・セキュリティ面を考えて紙で作成する・とりあえずPCで作成して 印刷して残しておくなど、少しでもやってみることが大事です。 あなたの希望を伝えるものとして、まずは用意してみましょう。 ・基本情報 ・健康状態について ・財産について ・葬儀の希望 ・大切な人について ・あらためて残りの人生でやるべきこと、やりたいこと

・基本情報

まずは自分の基本情報を書きましょう。 ・現住所 ・本籍地 ・家族構成 などあなたが亡くなった時に必要となる情報を正確に残しておきましょう。 学歴や職歴など実はご家族も知らないことも多いと思います。 伝えて困らないなら書いておくのが良いでしょう。 余裕があれば家族構成とともに、その人との思い出を振り返って書いてみてください

・健康状態について

年齢に関係なく、今の自分の情報を書き出してみましょう。 ・保険証の種類や記号 ・介護保険・後期高齢者医療保険証の有無 ・かかりつけの病院、担当医の名前 ・過去にかかった大きな病気、怪我について ・介護が必要となった場合、認知症や要介護が進んだ時にどうして欲しいか ・家族に面倒をみてもらいたいか、施設やヘルパーの手を借りてほしいか など また、病気の告知延命治療についても自分がどう思っているかを書きましょう。 病気の告知について ・余命が宣告された場合もしっかり教えて欲しいか ・病名のみ教えてほしい ・その他 延命治療について ・できる限り延命治療を希望する ・痛みなどを取り除くことを希望 ・家族の判断に任せる ・尊厳死を希望

・財産について

まずは現状を確認しましょう。 ・預貯金、負債を把握しているか ・加入している生命保険などの内容を把握しているか ・貸金庫など家にない資産の情報を家族は知っているか ・必要な証明書や権利証はきちんと保管しているか 次に契約している銀行やクレジットカードなどの情報を書きましょう。 ・金融機関(金融機関名、支店名、種類、口座番号など) インターネットバンキングの情報を書くのはやめましょう。 誤って金額を動かしてしまい、相続に影響してしまうこともあると聞きます。 ・クレジットカード(保有有無、枚数、保管場所(現物か電子かなど)) ・有価証券(有無、ある場合の証券会社名) ・不動産(所在地、登記情報など) ・年金について(国民年金・厚生年金・共済年金・その他) ・年金手帳の保管場所 ・個人年金(生命保険など種類) ・その他 サブスクリプションなど定額払いの情報や、動産、貴金属など 相続手続きの対象とならなそうな物品の希望など 保険についてもまとめましょう 生命保険・損害保険の情報 ・保険会社 ・種類 ・証券番号 ・契約者名義 ・被保険者 ・保険金受取人 ・保険金額 ・満期日 ・満期時の払い戻し金額、掛け捨てかなど ・遺言について 財産分与でトラブルを招かないように遺言を作成される方もいると思います。 まず遺言書があるかないかだけでも書いておくと、ノートを見た家族や親族が混乱せずに済みますので次の内容を書いておきましょう。 ・有無 ・形式(公正証書・自筆証書・秘密証書) ・保管場所(金庫・仏壇・公証人役場など)

・葬儀の希望

もしあなたに万が一のことがあったとき、どんな葬儀にしてもらいたいか希望を書きましょう。 その上で残される側の思いも反映できると良いですね。 安置場所について 自宅・外部の安置施設など亡くなった後の帰り場所に希望はあるか 葬儀社を決めているか 決めている場合は葬儀社名・担当者・希望している内容 どんなお葬式にしたいか 一般的なもの 家族や親戚などだけで集まるもの 参列してもらいたい人の連絡先リスト 家族の判断にまかせる その他 棺に入れて欲しいものなど 宗教について 信仰している宗教はあるか 戒名・法名について ない・既に有る 遺影にする写真の希望 ない・ある(保管場所) 自分のお墓 入る予定の墓はまだない ある:寺院・霊園名、所在地や連絡先 その他の希望 散骨を希望するなど

・大切な人について

親しい友人や、自分が亡くなったことを知らせたい人がいれば書いておきましょう 名前 住所 連絡先 間柄 両親や兄弟、配偶者や子供などへの思いを書いてみるのも良いでしょう いざというときに伝えられなくて後悔しないよう心を落ち着けて書いてみてください。 メッセージを残したいならスマホのパスワードとともに動画を取っておくのも一つかもしれません。

・あらためて残りの人生でやるべきこと、やりたいこと

最近会っていない人やできていないことが思い浮かぶかもしれません。 まだできてないけど一生のうちにやりたいことが思いついたかもしれません。 一緒に書き残しておくかはそれぞれの判断ですが、ぜひ忘れないうちに行動する計画まで 立ててしまえると良いですね。 また、ノートの作成で完結しなかったことは専門家に相談するのも一つです。 ・遺言書の作成 ・資産、負債の把握

デジタル遺産について

また、近年ではデジタル遺産と呼ばれるソーシャルメディアのアカウントや、サブスク型サービスの 処理など、新たな課題も浮上しています。生活の利便性が向上した反面、単に物理的な準備を超えて 情報やデジタル資産の管理までをも含む包括的な準備が必要となっています。 例として、クレジットカードの未払金を後で請求されたり、サブスクの利用料をめぐる問題が あります。事業者によっては免除してくれるところもありますが、残された人の負担とならないよう 定期的に把握、確認を進めておきましょう。

スマホのパスロックについて

デジタル遺産と同じところで語られることの多い問題です。Appleが犯罪操作に協力しなかったという ニュースがあるように、どこかに持ち込んでも解除が難しいとされています。 もしスマホの中に大切なデータを残すとしたら、エンディングノートにパスロックのメモを 残しておくのも良いかもしれません。 逆に、解除しても見てほしくないものを指定しておくのも大切です。 残された人が無闇にファイルを開いて、あなたのプライバシーを侵害することの内容にしましょう。

最後に

終活に対する社会的な認識は、時間とともに大きく変化しています。かつてはタブーとされがちだった終活が、現在ではよりオープンに語られ、積極的に取り組まれるようになっています。 今回エンディングノートを作成した方は、ぜひご家族とも話し合ってみてください。 ・ノートの存在を家族に伝えてみる ・部分的に話題に出してみる それぞれの考えを深めるきっかけにもなりますし、万が一の時にノートの存在に 気づいてもらえないことは避けられるかもしれません。 本記事をきっかけに、自分らしい終活の進め方を理解したり、自身の価値観を 改めて知る一助としていただければ幸いです。 あなたの人生がより良いものになることを祈っています。

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