2024.9.6
今や私達の生活に欠かせないスマホ。サブスクリプションを契約し、映画やドラマを鑑賞したり、決済などを行う人も増えてきています。そんな中、もしその使用者が死んでしまったらどうしたらよいのでしょうか。今回は、アンドロイドOSを使われている方に向けて、使用者が亡くなってしまったときの対処法をまとめます。
そもそも、あまりスマホなどに詳しくない場合、OSそのものを知らなかったり、自身で使われているスマホのOSを知らないということもあると思います。 ですが安心してください。日本に流通しているスマホのほぼ全ては、IOSかアンドロイドOSのどちらか一方だけが入っているので、ご使用のスマホがiPhoneでない場合には、アンドロイドOSが使われている可能性が非常に高いです。 今回は、アンドロイドOSについてを特集いたしますが、過去にiPhoneの特集も行っていますので、自分のスマホがiPhoneであった場合には、そちらの記事をご確認ください。
iPhoneの「故人アカウント管理連絡先」は使える? 万が一に備えた対応
アンドロイドユーザーの方が亡くなってしまった場合、そのスマホのロックを解除することは非常に難しいです。ロック解除のためには、パスコードやパターン認証、指紋認証や顔認証をする必要があります。指紋認証や顔認証の場合、火葬される前に解除することができれば、操作は可能となりますが、そうでない場合には、故人の記念日やイニシャルなどを全パターン試していく必要があります。しかし、全機種が可能というわけではないため、注意が必要です。ただ、アンドロイドOSのスマートフォンを出しているメーカーは多数あるため、そのメーカーに問い合わせることで解決することもあります。
アンドロイドOSには多くの場合Googleアカウントを紐づけて使われているため、Googleアカウントについて把握しておくことが有効となります。 それ以外にも多くの方が使われているであろうGoogleアカウントですが、死亡したユーザーのアカウント情報を請求することができます。 Googleアカウントのサイトから、「故人のアカウントに関するリクエストを送信する」というページにいくと、故人のアカウントに対して起こしたいアクションを選択することができます。選択肢は、以下の三つです。 ・故人のアカウントを閉鎖する ・故人のアカウントから資金を取得するためのリクエストを送信する ・故人のアカウントからデータを取得する これらは、Googleによる慎重な審査を通過した場合に、可能となります。 このリクエストを送信するための必要情報は以下の通りです。 ・故人の氏名 ・故人のメールアドレス ・ご遺族または法定代理人の名 ・ご遺族または法定代理人の姓 ・ご遺族又は法定代理人のメールアドレス ・住所 ・市町村 ・国名 ・郵便番号 ・没年月日 また、スキャンを行い呈示する必要のある書類は以下の通りです。 ・政府が発行したご自身の身分証明書 ・故人の死亡証明書 ・上記の2つの書類が英語で書かれていない場合、専門の翻訳者による英訳(公証済みのもの) これらを提出すると、以下のサービスについてのデータを取得できます。 ・Google Blogger ・Google drive ・Gmail ・Google+ ・Google photo ・YouTube 特に、Gmailのデータが取得できることは、サブスクリプションを見つけることなどに有効に働きそうですね。 死亡証明書の英訳要件については情報がなかったため、見つかり次第追記更新させていただきます。
Googleアカウントには、アカウント無効化管理ツールという機能があり、これを有効化することによって、自分がGoogleアカウントを使用できなくなった場合に、そのアカウントの処理を設定することができます。 こちらは、自分のアカウ ントが、自らが設定した期間以上に使用されていないと判断された場合に、事前に登録した電話番号とメールアドレスの相手にアカウントの管理を任せられるというツールで、アカウント管理を任せる相手に共有するサービスも設定できます。さらに、任せる相手の電話番号などにより、本人確認の機能までついています。最後には、使用していないアカウントを削除するかどうかの設定も可能となっています。 このように、事前にアカウントの共有を設定しておくことで、「死亡したユーザーのアカウント情報のリクエスト」をしなくても、遺族に共有することが可能であるため、積極的に活用していきたいですね。
上記のような事態にしないために、今のうちから対策できることとして、以下の二つの点があげられます。 ・_自らのデジタル資産をエンディングノートなどに書き記しておく ・パスワードなどをメモに残し、貸金庫などに保管する まず、遺族は故人のデジタル遺産の所在地やどれくらいの資産があるかを確認する必要があります。その確認の手間を軽減するため、自身の所有しているデジタル資産を書き出しておきましょう。また、それらのパスワードに関しても、メモを書き残しておくことは非常に大切です。しかし、そのメモをそのままエンディングノートに記載してしまうのは危険が高いため、エンディングノートにはその所在を記す程度とし、貸金庫などに 預けるなどの方法で保管すると良いでしょう。
今回は、アンドロイドOSのスマホをご利用の方が亡くなった場合の、対処法について解説しました。結果としてGoogleアカウントを紐づけて対策をするか、パス情報を別の形で残しておくことが現在は有効なようです。皆様も、デジタル遺品として残ってしまうスマホやデータを、遺族が対処しやすいような工夫を心がけてみてはいかがでしょうか。
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